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あぁ青春の日々2 われたガラス

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割れてしまったガラス

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 この題名,今風にアオハルとは読まない。あくまで,セイシュンと読む。それも「セ」に少しアクセントを強調して短めに読んで欲しい。僕のあお~い,わか~い時代の話しを綴っていきたい・・・と書き始めて2回目だが,まだ,青春の中の僕ではなく,僕が少年(小学校6年生)時代の作文だ。

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 題名:われたガラス

 「返せ。」とどなって弟の背中をばしっと,たたいた。弟も負けてはいない。50センチものさしをもってきて,ぼくをおいかけてきた。結きょく二人ともばてて応接間にたおれた。それでも「おまえが,漢字帳をとるからいけないんだ。」弟は「おにぃちゃんがたたくからいけないんだ。」と反抗する。とうとう母が口を出して来た。「やめなさい,K,もっとおにぃちゃんらしくしなさい。」と言われた。ぼくが「だってTが・・・」と言おうとすると,弟が小さな声で「にぃさんのくせに。」と言った。ぼくは怒って「うるさい,ばかがー,とっつかまえるぞ。」

「つかまえてみるならつかまえてみろ。」しまいには50センチものさし二本,30センチものさし一本ぶんどって,追いかけた。それでも弟は「へへっ」と苦笑いをしている。ぼくはにこりともせず弟を応接間においつめた。

 弟がにげようとした時だった。ぼくは「にげるな。」と言って力いっぱい30センチものさしを投げた。「あっ,しまった。」と思った時にはもう手からものさしははなれていた。弟には当たらずにワンバウンドしてガラス戸の一番下のところに力強く当たって1メートルくらいはね返った。バリーンとガラスにひびが入ったかと思うと,当たったところに円い小さなあながあいた。弟はそれと同時ににげだした。

 ぼくは立っている気力を失い,その場にドサッと,すわりこんだ。母がやってきて,「ほら言ったとおりになったでしょう,あの時やめと言ったんだから。」といって50センチものさしで3回続けてけつをたたかれた。ぼくの目になみだがあふれてこぼれたのはその時だった。このなみだはたたかれたいたさのためではなく,われたガラスのためだった。 

 夕方になっても母はおやつもくれずにひとり言を言っていた。「あんなに,言ったのになんでやめなかったのかね。ばかだ。」とこんなふうに。

 父が仕事から帰ってくると,弟は気づかれないようにわれたところに,本をおいて見えないようにしていたが,まっ先に母が「応接間のガラスを二人でわっているのよ。」としらせた。父は「KとTにべんしょうしてもらおうか。」と1ヶ月のおこずかいの千五百円を2ヶ月分,ガラス代にすることになった。ぼくは父の一発パンチをうけるよりはいいと思い,大きくうなづいた。

 その次の朝,ぼくは,応接間のわれたガラスの前にたって反省した。2ヶ月たってもそのまま,ガラスはわれている。

 

 以上が僕がK少年,小6の時の作文(原稿用紙3枚)で,弟のTは小2である。

なぜ,この作文を紹介しようと思ったのか,それは僕が少年の頃,意外と真面目なタイプだったということをまずは示したかったからだ。上方の下線部にあるように,「われたガラスのためだった。」には単純にモノを壊してしまったことへの反省が表れている。そして,そのことをわかっている両親の何というべきか,したたかさというか,大人が子どもをコントロールしようとしているのがわかるのが,下方の下線部だ。弁償代が貯まっているにもかかわらず,ガラス交換しない,我が親は,息子のまっすぐな反省心をできるだけ長期的に継続させようとして,故意に修繕交換を先延ばししていたのであーる。費用を先出ししてさっさと片付けることもできたはずなのに。

 そして,なみだした,もう一つの隠れた理由があったことを思い出した。それは,やはり弟との関係性である。作文にも弟とのやりとりが,けっこう書いてあるが,これは何と言っても4つ年下の弟を自分の意のままにとまでいかなくても,とにかく従わせたいという気持ちの強い表れである。

 以前も書いたが,弟に家族親族の関心の目を奪われた感の強い,長男であるK少年は,ガラスを割ってしまった直後に,即,母親から体罰を受けている。母親としては,兄として,分別のない様や結局,Kから放たれた武器(30センチものさし)が直接的にガラス割れの原因になっていることから,より強く反省を促したい!という気持ちで僕を責め,攻めたかったわけだ。しかし,即座に罰を受けたことは,K少年である僕にとっては,自分の言い訳も聴いてくれる間もなく,すべて「おまえ,K一人が悪い!おまえが一人で責任を負うべきだ!」と宣告されたようなものだった。後から兄弟で折半的な話しにおちついたわけだが,叩かれた時は,何か納得がいかないままに,結論を出されたようなものだ。僕の中では,弟と比べ少々差別的な部分を,大きく受け止め,「母はやはり,自分より弟を可愛がっている」という,ひねくれた心を助長させることにつながった。そんな意味合いの涙であった。

 こんなひねくれK兄貴は,いったい,いつ親の本心に気づき,まっすぐに親の愛を受け止められるようになったのだろう?そっちのストーリーのほうが大事な気がするし,研究価値がありそうだ。(笑

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